釈迦信仰と美術

釈迦の「生」は、いかに捉えられてきたか。 仏伝（釈迦の一代記）の物語、その舞台となった聖地、釈迦関係の聖遺物などにまつわる仏教徒の営為と文物の関係を、具体例に即して検証し、歴史上に位置づける。第一線の研究者13名が、釈迦イメージの形成・継承・変容の様相を横断的に浮かび上がらせ、新たな研究視点を提示する共同論集。 『釈迦信仰と美術ー作品解釈の新視点』序説（稲本泰生） 第1部　釈迦の生涯をたどるー仏伝と仏蹟巡礼の美術 いわゆる「仏陀なき仏伝図」に表現されたブッダと声聞乗（有部および大衆部）の仏身論について（外村中） 南アジア初期仏教美術における聖地表象ー仏伝図との関係を中心に（島田明） ガンダーラ地方における初期の仏伝図の探究ーラニガト寺院址出土浮彫画像帯の分析から（内記理） 聖地と光の幻影ー女神マーリーチーをめぐって（マイケル・ウィリス） 安塞大仏寺四号窟における図像構成の意義と北朝期の仏伝表象（稲本泰生） 第2部　社会の釈迦の姿をあらわすー仏のかたち人のかたち 佛從何出生ーブッダイメージの中国化と二元化（岩井共二） 草座釈迦像とその儀礼ー宋元江南仏教儀礼の中世日本への伝播（西谷功） 一休宗純賛「苦行釈迦図」（京都・真珠庵）の図像的淵源（板倉聖哲） 天平様式観の形成ー日本古典美術の構築と受容（中野慎之） 第3部　釈迦の不在をこえるー涅槃表現の諸相 初唐期及び奈良時代の涅槃表象と涅槃観（田中健一） 「応徳涅槃図」再考ー原本の存在とその絵画史的位置（増記隆介） 京都国立博物館蔵釈迦金棺出現図に関する諸問題ー主題の観点を中心に（大原嘉豊） 達磨寺所蔵仏涅槃図考ー釈迦の姿形と賛文を中心に（谷口耕生） 【書籍情報】 釈迦の「生」は、いかに捉えられてきたか。 仏伝（釈迦の一代記）の物語、その舞台となった聖地、釈迦関係の聖遺物などにまつわる仏教徒の営為と文物の関係を、具体例に即して検証し、歴史上に位置づける。第一線の研究者13名が、釈迦イメージの形成・継承・変容の様相を横断的に浮かび上がらせ、新たな研究視点を提示する共同論集。 『釈迦信仰と美術ー作品解釈の新視点』序説（稲本泰生） 第1部　釈迦の生涯をたどるー仏伝と仏蹟巡礼の美術 いわゆる「仏陀なき仏伝図」に表現されたブッダと声聞乗（有部および大衆部）の仏身論について（外村中） 南アジア初期仏教美術における聖地表象